9月も油断禁物!気づかないと命にかかわることも【脱水症状】
さくらクリニック
9月に入ってもまだまだ暑い日が続きますが、みなさん、汗をかいたらしっかり水分補給をしていますか?
水分をとらないと脱水症状になるということは知っていても具体的にどのような症状が出るのか知らない方は多いのではないでしょうか?そんな脱水症状についてご説明します。
人間の身体は、成人で6割が体液から成っています。体液とは、血液・リンパ液・唾液・粘液・消化液・尿など、人間の身体が生きていくために欠かすことのできないものです。この体液が失われた状態を脱水症といいます。
脱水症を起こすと酸素や栄養素がうまく体内に行き渡らなかったり、老廃物を排出することができなくなったり、体温をうまく調節できなくなったりするなどの問題が生じます。
治療を怠ると命に関わることもあるので、症状に気づいたらすぐに処置を行うことが必要です。
脱水症の症状とは…
軽度…めまい、ふらつき、口の渇き
中等度…頭痛、悪心、口の渇き、唾液や尿の量が減る
重度…意識障害、けいれん、昏睡、錯覚、幻覚
重度の脱水症は命に関わることがあります。
また高齢者の場合、口の渇きなどに気づきにくい場合がありますので周囲の人が気を付けて見てあげるようにしましょう。
脱水症を予防するためには、水分補給とミネラル補給が一番大切です。起きてすぐや就寝前、入浴する前後や運動する前後、飲酒後は水分をとるようにしましょう。
汗や尿だけでなく、皮膚表面や呼吸などからも水分は排出されています。運動をしていなくても1日に2ℓの水が排出されているのです。たとえ汗をかいていなくても脱水症を防ぐため、水分補給は怠らないで下さいね。
また、水分だけを補給していると自発的脱水と呼ばれる症状を起こすことがあります。これは大量の汗をかいたときに水のみを補給することで血液中の塩分が薄まり「これ以上、水は要らない」という指令が脳から出てしまうことです。この状態になると、身体は体液の濃度を元に戻すべく水分を体外へ排出してしまうので結果的に脱水症を引き起こします。そのため、水分とミネラルを補給することが大切です。
薬局などで売っている経口補給液は、点滴に使われる輸液とほぼ同じで体への影響が大きいので心臓病・腎臓病・高血圧などで塩分の摂取を制限している場合、薬でコントロールしているミネラルのバランスを乱してしまうおそれがありますので、これらの場合、医師へ相談して下さい。
経口補水液は、ご自宅でも作ることが可能です。
水 1ℓ
食塩 3g
砂糖 40g
レモンorグレープフルーツ果汁 適量
脱水症を起こした体は弱った状態なので、冷やさずゆっくり飲ませるようにしましょう。意識がない場合は、口から飲ませることはせず、病院で点滴などの処置を受けて下さい。
以上のことに気を付けて暑い時期を乗り切りましょう!
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